2018年12月21日 (金)
「パソコンが起動しない。」
と連絡をいただきました。
物はDELLのOptiPlex780。
小型のデスクトップで、場所をとらずに使いやすいです。
伺って動作確認のために電源ON。
DELLのロゴが表示されますが、システムドライブが無い旨のメッセージが表示されて起動しません。そこでBIOS画面からHDDの接続を確認すると、HDDが認識されていないことがわかりました。これは、ハードディスクに重大な障害が発生した可能性があります。(または、単純な接触不良)
このパソコンには大事なデータと、再インストール不可のソフトが入っているそうで「なんとか復旧できませんか?」と言われてしまいました。
あまり良い状態ではなさそうですが、とりあえず持ち帰って確認することにしました。
持ち帰って早速分解。認識されないHDDを取り出します。入っていたHDDは320GB、seagateのST3320418ASでした。

接触不良やパソコン本体の不具合でHDDを認識しないこともありますから、メンテナンス用のPCに接続して状態を確認します。しかし結果は変わらず。メンテナンス用PCでもハードディスクは認識されません。
何が原因だろう?
そう思いながらHDDに耳を近づけると、モーター音が全く聞こえません。電源を入れ直してもその状態は変わらず、どうやらモーターが動いていないようです。
モーターが動いていないと言う事は
1.ディスクの固着
2. モーターの焼き付き
3. モーターの焼き切れ
4. 基板の損傷
5. 接触不良
などの原因が考えられます。
モーターの故障やディスクの固着だとすると、ハードディスクを分解してモーターやヘッドの交換などの修理をする必要があります。当然、データの読み出し率は著しく低下してしまいます。データのバックアップはありますが、ソフトのインストールができませんからシステムの完全復旧は無理です。う~ん、ガッカリ。。。
「それでも。。」と思ってディスクの回転方向にHDDを軽く振ってみました。すると、かすかにディスクが回転している雰囲気があります。って事は、焼き付きや固着では無い、って事です。
もしかしたら・・・と思い、HDD本体から基盤を外してみると、チップが一つ破裂しているのがわかりました。

チップから白い何かが吹き出しています。
封入に使われている樹脂でしょうか?
このチップは、モーターを制御している物だと思います。この故障なら、システムを復旧させられるかもしれません。
方法は、同じ型番の基盤と交換すること。
もちろん、単純に交換しただけではダメです。交換する基盤の選定をしっかり行い、その上で必要な部品の貼り替えを行う必要があります。絶対に上手くいくとは言い切れませんが、システムの復旧の可能性はあります。
早速部品の調達。
時間はかかりましたが、運良く同じ基盤を手に入れることができました。

一部の受動部品の型番は違いますが、主要な部品は同じ。交換用として使えそうです。
必要なチップを貼り替え、問題なく作業できているかルーペで隅々まで確認。恐る恐る電源を入れると、異音なくモーターが回転を始めました。seagateにありがちなディスクのロックが心配でしたが、幸いロックはかかっていません。問題なくデータを読み出せそうです。
しかし安心するのはまだ早いです。
何しろ移植手術をしたHDDですから寿命が心配です。間髪入れずに交換用HDDに全データのコピーを開始しました。コピーは順調に進み、途中で引っかかることやエラーを出すこともなく、定時で終了しました。
それを元のパソコンにセットして電源を入れると・・・起動しました!
ファイルのエラーやシステムのエラーをチェックしてみましたが、おかしなところは一つもなく、全てが元通りになりました。
パソコンの内部を掃除して組み立て。お客様のところにお届けして動作確認。何の問題も無く動作することが確認できました。部品の調達に時間がかかってしまいましたが、良い結果が出せてよかったです。
しかしこの先、同じようなトラブルが起きないとも限りません。お客様にはデータのバックアップだけではなく、システム全体のバックアップをとるようにご提案させていただき、今回の対応を終了させていただきました。
・・・数日後。
お客様からシステム全体のバックアップのご依頼をいただきました。これでいつ同じトラブルが発生しても完全に復旧させることが出来ます。
よかった、良かった。。。(でも、トラブルがない事が一番です。)
と連絡をいただきました。
物はDELLのOptiPlex780。
小型のデスクトップで、場所をとらずに使いやすいです。
伺って動作確認のために電源ON。
DELLのロゴが表示されますが、システムドライブが無い旨のメッセージが表示されて起動しません。そこでBIOS画面からHDDの接続を確認すると、HDDが認識されていないことがわかりました。これは、ハードディスクに重大な障害が発生した可能性があります。(または、単純な接触不良)
このパソコンには大事なデータと、再インストール不可のソフトが入っているそうで「なんとか復旧できませんか?」と言われてしまいました。
あまり良い状態ではなさそうですが、とりあえず持ち帰って確認することにしました。
持ち帰って早速分解。認識されないHDDを取り出します。入っていたHDDは320GB、seagateのST3320418ASでした。

接触不良やパソコン本体の不具合でHDDを認識しないこともありますから、メンテナンス用のPCに接続して状態を確認します。しかし結果は変わらず。メンテナンス用PCでもハードディスクは認識されません。
何が原因だろう?
そう思いながらHDDに耳を近づけると、モーター音が全く聞こえません。電源を入れ直してもその状態は変わらず、どうやらモーターが動いていないようです。
モーターが動いていないと言う事は
1.ディスクの固着
2. モーターの焼き付き
3. モーターの焼き切れ
4. 基板の損傷
5. 接触不良
などの原因が考えられます。
モーターの故障やディスクの固着だとすると、ハードディスクを分解してモーターやヘッドの交換などの修理をする必要があります。当然、データの読み出し率は著しく低下してしまいます。データのバックアップはありますが、ソフトのインストールができませんからシステムの完全復旧は無理です。う~ん、ガッカリ。。。
「それでも。。」と思ってディスクの回転方向にHDDを軽く振ってみました。すると、かすかにディスクが回転している雰囲気があります。って事は、焼き付きや固着では無い、って事です。
もしかしたら・・・と思い、HDD本体から基盤を外してみると、チップが一つ破裂しているのがわかりました。

チップから白い何かが吹き出しています。
封入に使われている樹脂でしょうか?
このチップは、モーターを制御している物だと思います。この故障なら、システムを復旧させられるかもしれません。
方法は、同じ型番の基盤と交換すること。
もちろん、単純に交換しただけではダメです。交換する基盤の選定をしっかり行い、その上で必要な部品の貼り替えを行う必要があります。絶対に上手くいくとは言い切れませんが、システムの復旧の可能性はあります。
早速部品の調達。
時間はかかりましたが、運良く同じ基盤を手に入れることができました。

一部の受動部品の型番は違いますが、主要な部品は同じ。交換用として使えそうです。
必要なチップを貼り替え、問題なく作業できているかルーペで隅々まで確認。恐る恐る電源を入れると、異音なくモーターが回転を始めました。seagateにありがちなディスクのロックが心配でしたが、幸いロックはかかっていません。問題なくデータを読み出せそうです。
しかし安心するのはまだ早いです。
何しろ移植手術をしたHDDですから寿命が心配です。間髪入れずに交換用HDDに全データのコピーを開始しました。コピーは順調に進み、途中で引っかかることやエラーを出すこともなく、定時で終了しました。
それを元のパソコンにセットして電源を入れると・・・起動しました!
ファイルのエラーやシステムのエラーをチェックしてみましたが、おかしなところは一つもなく、全てが元通りになりました。
パソコンの内部を掃除して組み立て。お客様のところにお届けして動作確認。何の問題も無く動作することが確認できました。部品の調達に時間がかかってしまいましたが、良い結果が出せてよかったです。
しかしこの先、同じようなトラブルが起きないとも限りません。お客様にはデータのバックアップだけではなく、システム全体のバックアップをとるようにご提案させていただき、今回の対応を終了させていただきました。
・・・数日後。
お客様からシステム全体のバックアップのご依頼をいただきました。これでいつ同じトラブルが発生しても完全に復旧させることが出来ます。
よかった、良かった。。。(でも、トラブルがない事が一番です。)
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